こんにちは。子供の頃からずっとガリガリで、「鶏ガラ」「骨と皮」などと言われていた体重増加コーチの大畑です。今でこそ街を歩けば、おばあちゃんに「アメフトの方ですか?」とか言われるほどですが、そうなるまでに様々なことを試行錯誤し、勉強もしてきました。その過程で、多くのことが常識で言われていることとは異なる事がわかってきました。
例えば、世間一般ではこう言われていますよね。「胃下垂は太れない」
痩せている人に胃下垂が多いのは事実です。実際、スマートゲインの体重増加プログラムの参加者には胃下垂の人が大勢います。病院で医師からそう言われた方もいれば、ごはんを食べるとお腹の下のほうが出っ張ることで胃下垂を自覚している方もいます。「痩せている = 胃下垂」というイメージもあるため、痩せているだけで「胃下垂なんじゃない?」と言われることも多いそうです。
その多くは、自分は胃下垂だから絶対に太れないのではないかと思っているようですが、実はそうでありません。
なぜなら、胃がなくても消化は出来るからです。
これには、膨大な数の実証があります。それは、胃の全摘出をした方々です。胃癌などの手術で胃を完全にとってしまうことは珍しくありません。そのような胃を失った方々はチューブで栄養をとっているイメージも持たれやすいですが、実際は違います。あまり知られていないませんが、胃を摘出した方も大半は普通に口からごはんを食べています。食べている食品も基本的には通常の食品で、胃がないからといって特殊な食事しか取っていないということはありません。
なぜ胃がなくても消化できるのでしょうか。それは、消化が行われるのは胃だけでないからです。実は、消化器官は他にもあります。例えば口内や、十二指腸、小腸。そのなかで消化の最も重要な働きをするのが小腸です。小腸で食物を消化できて、吸収も出来る。だから胃を摘出しても普通とあまり変わらない食事が取れるのです。
胃下垂とは胃が長く引き伸ばされて胃の下部が下がった状態を指します。この状態になると胃の蠕動運動が弱くなる傾向があり消化力が落ちます。消化力が落ちると栄養が吸収される割合も下がるため、確かに普通の胃の状態に比べれば太りにくいと言えます。しかし、胃下垂は胃の働きが鈍るとはいえ、胃を摘出した方と比べると消化力の低下は比較にならないほど少ないのです。つまり、胃下垂だから太れないと断言できるほど、壊滅的に消化力が下がるというわけではありません。様々な体重増加のテクニックを使えば十分補える範囲であり、太ることは可能なのです。
胃下垂は痩せている人に多い傾向があり、特に長身で痩せている人に多いのです。私は中学3年生ころから体重は増えないのに身長だけがとても伸びて、高1では既に180cmありました。そのころの体重は48kgでした。長身で極度のヤセという胃下垂になりやすい特徴を兼ね備えた私は、もちろん極度の胃下垂だったのです。それでも体重を40kg以上増やすことが出来ました。
私の胃下垂が今どうなっているかといえば、実はいまでも胃下垂です。といってもかなり改善はしています。胃下垂を根本的に治す方法は(外科手術以外には)私の知る限りありませんが、長年の経験から、ある程度改善する方法は見つかっている。いずれそのことも書くつもりなので、ご期待ください。
本日のまとめ
- 胃下垂でも太れる。
- なぜなら、そもそも胃がなくても消化できるから。
- 胃下垂だと、胃が担当する分の消化力が落ちるのは事実だが、消化力全体で見るとそれほどでもなく、体重増加のテクニックで補える範囲。
- 私は極度の胃下垂だったが、40kg以上の体重増加を実現させた。いまもちょっとは胃下垂。